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お肌を大切に


日本の夏はジメジメ、ムシムシと高温多湿です。いままでなりをひそめていた"水虫"や"アセモ"などの皮膚の種々のトラブルがおこりがちになります。ここではその簡単な回避方法をアドバイスします。

【アセモ(汗疹)】
高温多湿の日本の夏はアセモが出現するのに好適な環境で、
(1)皮表に分泌された汗の水分が蒸散して高張となった塩分や皮表に存在する細菌、特にブドウ球菌が浅部汗管を傷害・閉塞して発症する。
(2)湿布でふやけた皮膚、バンソウコウを貼った部分などで汗管がつまったとき等が発症しやすいといわれます。

水晶様汗疹(白いアセモ)と紅色汗疹(赤いアセモ)があり、大部分は早いと一昼夜、遅くとも3~4日でなくなります。しかしながら、後者には刺激性のかゆ みがあり、湿疹化(汗疹性湿疹)や化膿をおこしやすいといわれています。乳幼児は体表面に比べ汗腺の数が多く、
その上、着せすぎることもありアセモが出現 しやすく、それにバイキンがついて発症する感染症がアセモ膿瘍(汗腺膿瘍)といわれます。これは皮膚の深い所まで炎症があり、化膿止め(抗生物質やサル ファ剤)を飲まないと治りません。顔や頭に硬いしこりができ痛みがある時は、早めの受診をお勧めします。

アセモのワンポイントアドバイス
1.汗を時々微温湯で清拭し、吸湿性の良い衣類を使用させ、1日2~3回交換する。
2.涼しい乾燥した環境下に移り、発汗を刺激しない。
3.冬季でも現在の住環境では厚着に注意する。
4.シャワー浴、ただし石鹸は過度に用いない。
5.素人判断で軟膏などを使用しない。
6.悪化してきたと思ったら早めに受診する。

【日焼け】
日光光線中の紫外線によっておこる皮膚炎は光線皮膚炎と呼ばれ、代表的なものに、日焼けと光線過敏症があります。
今回はこの『日焼け』について考えてみます。

紫外線のUV-A(紫外線A)とUV-B(紫外線B)が皮膚に長時間あたることにより日焼けがおこります。日焼けは火傷の一種で、焼きすぎると、色素沈着、肌あれ、皮膚の老化など悪影響がでます。

中波長のUV-Bは皮膚に炎症をおこし、赤く腫れたり水庖ができたりします。
長波長のUV-Aは皮膚のメラニン色素が増え皮膚を黒くします。
短波長のUV-Cはオゾン層でさえぎられます。
(最近ではオゾン層の破壊が問題となっています)

◆日焼けを防ぐために
・つばの広い帽子を着用しましょう。
・紫外線の多い季節(5月~7月)は注意しましょう。
・長時間日光にあたらないようにしましょう。
・特に1O時~14時。ガラスごしも注意。
・サンスクリーン剤をじょうずに使いましょう。
サンスクリーン…紫外線全てをカットします。
サンオイル…サンバーン(日焼け)の炎症だけを防ぎます。
・25歳を過ぎたら極端な日焼けは避けましょう。

◆日焼けした肌の手あて
濡らしたタオルなどで痛みが取れるまでとにかく冷やす
薬物療法
カラミンローション(化粧品としても販売されています)
皮膚に冷涼感を与え、日焼けした皮膚のほてりを静める効果のあるカンフルを含む薬です。
ステロイド外用剤
痛みが強かったり、水庖ができている時に使われる事があります。
その他、医薬部外品として、化粧品メーカーよりいくつか販売されています。


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