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目は心の窓


【目薬とコンタクトレンズ】

ハードコンタクトレンズの場合
ハードコンタクトレンズには、ポリメチルメタクリレート(PMMA)素材の酸素を透過させないものと、シリコンアクリレート(SA)やフルオロシリコンアクリレート(FSA)素材のように酸素を透過させるものがあります。
角膜の機能を正常に保つためには酸素が必要ですから、PMMA素材のコンタクトレンズは酸素を透過させないため、まばたきをすることにより角膜上のレンズ が動いた時に涙の交換が行われ、酸素が供給される仕組になっています。この素材のレンズは丈夫で、キズやタンパクなどの汚れがつきにくく、値段も安いのが 特徴です。SAやFSA素材のレンズは、ある程度酸素を角膜に供給しますが、PMMA素材のレンズに比べて壊れやすく、キズやタンパクなどの汚れがつきや すいという欠点があります。
ハードコンタクトレンズを装着している人が目薬を点眼する場合、PMMA素材のものは問題ありませんが、SAやFSA素材のものは薬物がレンズに吸着し、 角膜に障害を起こす場合があるので、コンタクトレンズをはずしてから目薬を点眼し、5分ほど経過してからレンズを装着するのが無難です。

ソフトコンタクトレンズの場合
ソフトコンタクトレンズは非常に柔らかく、素材のなかに水分を多く含みます。含水率は38~78%で、少量の酸素なら透過させますが、その量は限られてい ます。また、水分を多く含むのでカビや細菌などが繁殖しやすいため、毎日殺菌消毒する必要があります。また、ソフトコンタクトレンズは装着感が優れている ので、充血、痛み、視力低下、めやに、かゆみ、異物感などの目の障害の初期症状が見られたら、すぐにレンズをはずして医師の診察を受けるよう心がけてくだ さい。
ソフトコンタクトレンズを装着している人が目薬を点眼する場合、ソフトレンズには相当量の薬物が吸着し、その量はレンズの含水率やレンズの厚さや薬物濃度 に比例して多くなります。そのため、ソフトコンタクトレンズは装着している場合には、一度はずしてから点眼してください。点眼後は、5分ほど経過してから レンズを装着してください。
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